子どもの結婚!婚約の形式・やり方・仕方~婚約式・記念品・結納など~親の準備・心得・負担

親世代の結婚と言えば、仲人を通じてお見合いする機会も多く、当たり前のように結納が行われていました。ですが、現代では仲人をたてる夫婦は100組に一組と言われ、結納を省略するケースも年々増えています。

親としては、「きちんと結納を行ってもらいたい」そう思うかもしれませんが、主役は結婚する本人たちです。時代に流れに合わせ、子どもが希望する婚約の形式・やり方・仕方を認めてあげるようにしましょう。

そもそも婚約とは

婚約とは、本人たちが結婚の意思を表すことです。親にとっては、子どもが選んだ相手を新しい家族として迎え入れることの、承諾の場となるでしょう。二人だけでなく、両家の親などの前で、結婚したい旨を伝えることで、婚約という契約が発生し、法的にも力を持ちます。

まずは現代流の婚約形式をチェック!

婚約の形式を、結納だけにこだわらなくなったことで、現代では様々な形式の婚約スタイルが展開されています。子どもからプランを打ち明けられた時に焦らないためにも、詳しい内容を知っておくと安心です。

また、子ども世代は、結納は家と家とをつなぐもの、結婚は人と人とを結ぶもの、という気持ちを強く持っています。そのため、家という単位に縛られるのではなく、二人が望む形にしたい、という思いが強いですから、「何が何でも結納」と押し付けるのではなく、まずはどんな形を希望しているのか、耳を傾けるようにしましょう。

子どもの意見を尊重した上で、必要に応じて相談にのったり、助言したりできれば、お互いの子ども、そして親にとって、婚約日が忘れられない記念日となるでしょう。

両家の顔合わせ食事会

両家が初めて顔を合わせる食事会を、婚約の場とするケースが年々増加しています。結納は費用がかかるため、食事会を婚約の場とし、結婚式や、新婚旅行や新居で必要な物を買う方へお金を回したい、と子ども世代は考えているからです。

ホテルやレストランなどによっては、結納のためのメニューなどが用意されている場合もあります。食事会であっても、雰囲気やメニューにこだわる、婚約記念品の交換などを組み込む、写真撮影を行う、といった部分にこだわることで、その場が特別なものになるでしょう。

相手の家での婚約挨拶

主に男性が、女性の家へ行き結婚のお願いをするスタイルです。結納品を持って挨拶するスタイルもあれば、手土産などを持参するのみといった、カジュアルな形で結婚の挨拶をする場合もあるでしょう。親が同行し、顔合わせの場を兼ねるケースもあります。

話は新郎となる男性が進行するようにしましょう。結納品を持参する場合であっても、女性側から用意は基本的に行いません。直接出向き、婚約の意思を伝えることで、相手の親へ良い印象を与えることのできるスタイルです。

婚約記念品の交換

婚約指輪やペアの腕時計などの婚約記念品を交換することで、結婚へ向けた気持ちを確認する場です。子ども同士だけで行うケースや、食事会や相手の家での挨拶の際に行うケースがあります。記念品は、指輪が主流ですが、結婚記念で用意することが多いこともあり、婚約時は指輪以外のものを選ぶという例も増加傾向です。

お揃いのものにこだわらず、女性にはネックレスやアクセサリー、男性へはスーツや靴、性別を問わず財布やバッグなど、普段使いできるアイテムが人気となっています。気になる予算は30~40万円が一番多い価格帯で、次に20~30万円、40~50万円となっていることを合わせて知っておくと、援助を行う際に役立ちます。

パソコンや楽器、オーディオなど、趣味に合わせた商品を選ぶ例もあり、親側が驚いてしまうようなケースもありますが、どんなものであっても、相手のためを思って選んだ記念品です。二人の婚約を祝い、祝福する気持ちを一番に持っておきましょう。

婚約式

ホテルやチャペル、結婚式場などで、家族や親しい友人に見守られながら、婚約宣誓書のサインや記念品の交換を行う式です。両家のいずれもキリスト教以外、という場合でも、結婚式のキリスト婚式同様、ポピュラーに行われているため、子どもたちから婚約式がしたいと言われたら、参加するようにしましょう。

式の進行は牧師様や神父様が行うため、親があれこれ行う必要はなく、声をかけられたら挨拶をする程度で問題ありません。結婚式ではないため、服装もウェディングドレスではなく略礼装などとなるケースが多いでしょう。最後の記念に、振袖を選ぶ女性もいるため、服装については事前に両家で話し合いを行っておきます。

婚約パーティー

子どもがそれぞれの友人、知人を招待し、パーティーの場で婚約を発表します。親が主催する場合、子どもが主催する場合がありますので、子どもが婚約パーティー希望している場合は、誰がメインで話を進めるのかを確認しておきましょう。

婚約式へ呼ぶのは、結婚式へも来てもらいたい相手とし、婚約式のみの招待はNGです。きまった形式がないため、立食パーティーにしたり、ケーキを用意したりと、自分好みの演出ができる点が、若い世代から人気を集めています。

婚約通知状の送付

親せきや友人、知人へ郵送で婚約を知らせる形式です。婚約の場に呼べなかった、お世話になっている相手へ送付することが多いでしょう。子どもの知り合いは任せてOKですが、親せき関係や、親とつながりが深い相手は、親の名前で通知します。送るべき相手がいれば、早めに子どもへ伝えておきましょう。

婚約通知状には、特に決まった書き方はありませんが、婚約の日時、挙式の予定と列席の依頼、をこのタイミングで行っておくと、通知を受け取った相手がスケジュールを合わせやすくなります。結婚式に招待しない相手へは、婚約通知状ではなく、挙式後に結婚通知状を送るようにしましょう。

メールや電話、SNSなどではなく、婚約通知状を送ることで、相手に丁寧な印象を与えることができます。婚約から挙式までの時間が長く空く場合には、なるべく送付するようにしましょう。

結納

数は少ないですが、今でも結納の形を選ぶケースがあります。結納を行う場合は、「略式結納(仲人なし)」「略式結納(仲人あり)」「正式結納」の3パターンから、どの形式を選ぶのかをまず決めましょう。結納の品などは、両家で相談する必要があるため、親が積極的に関わって良い婚約の場です。

少し前までは、男性側の希望に応じて結納を行うか否かを決めていましたが、最近は両家、そして子どもの希望を尊重する例が増えています。結納をどうするかについては、顔合わせの場で相談するのが一般的ですから、早めに家族で希望の形を決めておくと良いでしょう。

結納を行う場合は、挙式の3ヶ月~半年前に行うのが基本となるため、早めにスケジュールを立てるようにします。大安、もしくは末広がりを表す8のつく日が人気ですが、日取りにはこだわらず、お互いの都合を優先するケースも増加傾向です。

結納に必要な品や食事、写真撮影などがセットになった、結納パックを用意しているホテルや式場も多いため、「親も結納を行っていない」「結納についてあまり詳しくない」という場合は、経験豊富なプロにお任せしてしまうのも一つの手段です。

現代でも仲人を依頼する例はあるの?

平成以降、仲人と言う言葉はどんどん聞かれなくなり、現在は結婚の際に仲人を立てるのは首都圏で1%程度、仲人の存在が根強い九州地方であっても、10%程度だと言われています。

そのため、子どもの結婚で仲人探しに悩まされる、という例は限りなく少ないと言えますが、子どもたちが希望しているのなら、両家でよく話し合い、ぴったりの人を見つける必要があります。家族にゆかりのある、家庭環境が円満な夫婦を選ぶケースもあれば、仲人候補が見つからず、仲人のプロへお願いするケースもあるでしょう。

子どもがお世話になっている先生や職場の上司、昔からの付き合いがある人などへ、お願いできれば、話がスムーズに進みやすくなります。親が手伝うのは「良い人が見つからず、一緒に探して欲しい」と依頼されてからで構いませんが、仲人探しをしている、という話が出た時点で、打診できる相手を幾人か浮かべておくと、いざという時に焦らずに済むでしょう。

仲人の依頼は手紙や電話を通して行います。この時、すでに結納や挙式の予定が決まっている場合は、合わせて予定を伝えるようにしましょう。相手の承諾が得られたら、できるだけ速やかに挨拶へ出向きましょう。

子どもの知り合いであれば、子どもたちだけで挨拶へ行くのが一般的です。5千円程度の手土産を用意し、結納だけお願いしたい、挙式までお世話になりたい、といった希望は早めに伝えるようにしましょう。

親の知り合いである仲人さんのところへ、子どもたちだけで行く場合には、どんな人間かを知ってもらえるよう、履歴書や職務経歴書を持参したり、二人の出会いや結婚を決めた経緯について、話をしたりしおくことで、良い信頼関係を築けます。

子どもたちが挨拶へ行った後は、親からもお礼の連絡を必ず行いましょう。仲人夫婦の両人と話せれば良いのですが、どちらかが不在という場合は、ご主人(奥様)にもよろしくお伝えください、という言葉を添えるようにします。

親も一緒に挨拶へ行く場合は、子どもたちだけで行く場合より少し高めのお土産を持参しましょう。

忙しい中時間を割き、子どもたちのために動いてもらうことへ心からの感謝を述べ、二人の人柄を知ってもらう、挙式スタイルについて決まっていることを説明する、など仲人さんが負担や不安を軽減できるよう、親側もサポートを行いましょう。

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