子どもの結婚!結婚式の招待客選びや招待状の書き方・発送の仕方~親の準備・心得

結婚式で決めるべきことの中で、特に気を使うのが招待客の選び方です。

子どもたちに任せるべき事案ですが、両家のバランスや、呼びたい人の数などが折り合わず、頭を悩ませることも少なくありません。完全に任せてしまうのではなく、親の意見もさりげなく伝えて、子どもたちを安心させてあげましょう。

招待するべき親戚は親からの助言が重要

結婚式や披露宴の招待客を選ぶ際には、招待状の発送をスムーズに行ったり、両家のバランスを合わせたりする必要があるため、人数や内訳を早めに決定しておく必要があります。親戚間のトラブルを防ぐためにも、呼ぶべき親族については、親からアドバイスしてあげましょう。

親世代では、親せき同士の顔合わせ的な意味合いも強かった結婚式ですが、現在では友だちや仕事仲間に結婚相手を紹介したい、といった意味合いの方が強くなっています。そのため、親戚を呼ぶ範囲としては、子どもから見た祖父母やおじおばまでとする例が主流です。

呼ばれなかったことで気分を害するような親族がいる場合は、親族と友人を分けた二部制の披露宴としたり、事前に親戚のみで結婚を祝う会を開いたりといった、配慮を行うと良いでしょう。

効率の良い招待客選びの方法とは

招待客選びは、結婚準備の中でも時間がかかりがちな項目です。ですが、その他にも決めなければいけないことはたくさんありますし、引き出物や食事選びなど、招待客が決まらないと話を進められない項目もあるため、目安として結婚式の5ヶ月前までには済ませられるよう、効率よく作業を進めていきましょう。

スムーズに進めるための第一歩は、両家話し合いの上で、おおよその招待客の人数を決定することから始まります。親戚や友人、仕事仲間など、呼びたい人がたくさん浮かびますが、全員を呼ぶのは難しい場合がほとんどです。予算を優先し、どこまでが招待可能なのかを明確にしていきましょう。新郎新婦の住んでいる場所や職業によっても変わりますが、平均で両家合わせて60人~100人程度の招待客になる場合が多いでしょう。

人数が決まったら、招待客リストを作成しましょう。この時、親戚、友人、会社関係など列席者との関係別にリストアップするのがポイントです。事前に分けておくことで、両家の呼ぶ人数を合わせる際に、重宝します。郵便番号や住所、連絡先、会社名、年代、新郎新婦との関係など、分かっている情報があれば、リストに書き込んでおくことで、招待状の発送をスムーズにできます。

新郎新婦の呼ぶ招待客は、できるだけ同じ割合が良いと言われていますが、実家が遠方であったり、呼ぶ友達がいなかったりした場合は、無理に呼ぶ人数を合わせる必要はありません。ただし、どちらかに呼ぶ人数が多く偏ってしまった場合は、結婚式費用を折半ではなく、人数に応じた負担で、という話にするなど、費用面でも両家共に納得がいくよう、話し合いをしておきましょう。

招待客が決まったら、子どもだけでなく必ず両家の親がチェックし、問題ないことを確認してから招待状の作成へと移るようにすると、漏れや抜けを防ぐことができます。

遠方の人間を結婚式へ招待する場合の注意点

結婚式では、遠くに住んでいる親戚や友人を招待するケースが少なくありません。大切な時間を割いて、列席して貰うのですから、遠方招待客へは特に配慮を行いましょう。親戚関係は、子どもには分からない慣例がある場合が多いため、親が受け持ってあげるのが一般的です。

親戚であっても、友人や職場の人間であっても、遠方から招待する場合は、交通費や宿泊費を全額負担するのが基本です。予算の都合で難しい場合も、半額は出すなど、できる限りの誠意を見せることが大切となります。この負担額によって、列席できる、できないが変わる場合があるため、遠方の招待客へは、招待状を郵送する前に電話で負担額について伝え、参加の可否を直接確認しましょう。

宿泊者が多い場合は、結婚式会場をホテルにすると、招待客の宿泊費が割引になるサービスなどがあるため、予算を抑えられます。多くのホテルは、交通の便が良いですから、交通費の面でも、負担を軽くすることができるでしょう。

招待客が決まったら招待状を作成しよう

結婚式や披露宴の予約が完了し、招待客が決まったら招待状を作成します。大人数になる場合があるため、親戚関係は親が請け負ってあげたい部分です。「いつ出すの?」「書き方は?」など、分からないことがあるようなら、親が助言してあげるようにしましょう。

また、最近では、新郎新婦の趣味やセンスを生かした、オリジナルの招待状制作が人気となっています。ですが、アニメやゲームの世界観を模した招待状などは、若者には受け入れられても、年代によっては厳しい声を浴びる可能性もあります。手作りやオリジナルの招待状を送るなら、友人や同年代の同僚までにし、上司や目上の人間、親戚関係などは、昔ながらのスタイルとした方が良いでしょう。

<招待状を送る時期はいつ?>

招待客選びは、結婚式の5か月前を目安に済ませますが、招待状の発送時期は挙式の2ヶ月前頃になる場合が多いでしょう。業者に作成を依頼するケースが多いため、いつまでに出すかを事前に決めておき、発注するようにしましょう。

この時、突然招待状を送って返事を待つのではなく、必ず電話などで、出席できるかどうかを確認しておきます。招待状には出欠の確認ハガキを添えますが、実際は日時や場所の連絡的な意味合いが強いものです。親戚関係へは、親から電話で出席をお願いしましょう。

結婚式の主賓に当たる会社の上司や恩師などには、電話連絡の上、直接出向いて招待状を手渡しするのが基本です。子どもたちが、これらの慣例について把握していない可能性もあるため、親から一声かけてあげると良いでしょう。

発送時期は、招待状完成から挙式まで、日が迫っているような場合は、速やかに発送しますが、余裕がある場合は「大安」など、縁起の良い日を発送日にすると、より晴れやかな気持ちで当日を迎えられます。

<招待状の差出人は誰?>

結婚式の招待状は、親の名前で出すことが多いでしょう。特に上司や恩師、親戚など、目上の人間へ出す場合は、必ず親を差出人とする必要があるため、子どもたちへ事前に伝えておきます。友人関係は、子どもの名前で出しても構いませんが、どちらかの親が形式にこだわるタイプの場合は、親からとしておく方が無難です。

また、未婚の兄弟へは招待状を発送しないことが一般的ですので、電話などで出席を依頼した後、日時や式場の場所、服装などについて、書面で案内してあげるようにします。既婚の場合は、兄弟の配偶者を招待するため、招待状を作成しましょう。この場合も、差出人は親からとするのが、一般的です。

<招待状の書き方>

招待状は、封筒に入れて発送します。表面には宛名を書き、裏面には差出人を明記するようにしましょう。宛名の敬称は「様」とし、夫婦へ送る場合は、それぞれの名前の下に「様」をつけるようにします。最近は、手書きで書くケースはほとんどなく、業者に任せる例や、プリンターを利用する例がほとんどです。この場合も、毛筆のフォントを利用することで、見栄えがぐっと良くなります。

裏面の差出人については、親から出す場合は両家の父親の住所、氏名を、子どもから出す場合は二人の現住所と氏名を記します。封筒は右綴じにし、寿のシールで封を行います。表面には切手を貼りますが、結婚式の招待状ですから、普通の切手ではなく、郵便局で販売している慶事用の切手を使うようにしましょう。

招待状の入れ方にはルールはありませんが、受け取った人が読みやすいように、中身を重ねておくことも大切です。封をする前に、同封物の漏れが無いかを確認した上で、一番に見てもらいたい招待状を上にする、すべてが目につくように二つ折りサイズの招待状へ同封物を挟む、などの形を決めていきましょう。

<招待状に使える例文:親が差出人の場合>

謹啓、新緑の候
皆様にはますます御清祥のこととお慶び申し上げます

このたび

敏明 長男 和樹
誠一郎 次女 美香

両名の婚約が相整い、結婚式を挙げる運びとなりました
つきましては皆様にご懇情を賜りたく
披露方々粗餐を催したく存じます
ご多用中、大変恐縮ではございますが、
何卒ご光臨の栄を賜りますようご案内申し上げます
謹白
平成〇〇年〇月吉日

日時 平成○○年○月○日(曜日)
午後○時○分開宴 (午前○時○分受付開始)
場所 ホテル〇〇 〇〇の間
所在地 〒000-0000 東京都品川区東品川0-0-0
電話番号 00-0000-0000
  (○○線 ○○駅 下車 徒歩○分)
小松敏明
高橋誠一郎
なお、お手数ではございますが、ご都合の程を〇月〇日までに賜りますようお願い申し上げます

<招待状に使える例文:子どもが差出人の場合>

謹啓、秋涼の候
皆様にはすこやかに、お過ごしのこととお慶び申し上げます

かねてより婚約中の私たちは、この度結婚式を挙げることとなりました
つきましては、皆様により一層のご指導を頂きたく
ささやかではございますが、心ばかりの小宴を催したく存じます。
ご多用中、まことに恐縮ではございますが
是非ご出席賜りますよう、お願い申し上げます
敬白

平成〇〇年〇月吉日
小松和樹
高橋美香

日時 平成○○年○月○日(曜日)
午後○時○分開宴 (午前○時○分受付開始)
場所 ホテル〇〇 〇〇の間
所在地 〒000-0000 東京都品川区東品川0-0-0
電話番号 00-0000-0000
  (○○線 ○○駅 下車 徒歩○分)

なお、お手数ではございますが、ご出欠のお返事を〇月〇日までに、ご一報賜りますようお願い申し上げます

<招待状に必ず含めたい内容や同封物>

招待状にはある程度決まった書き方があります。季節の挨拶にはじまり、媒酌人がいる場合はその名前、新郎新婦の名前と結婚の報告、式の日取りや時間、結婚式を行う会場、会場の連絡先、差出の日時、差出人名、返信についてのお願い、といった流れになる場合がほとんどでしょう。

結婚式場などで作成をお願いする場合には、あらかじめ例文が用意されているため、そこへ自分たちの情報を当てはめることで、簡単に作成できます。手作りする場合は、二人らしい言葉やデザインで構いませんが、必要な情報が、漏れなくきちんと書かれているか、確認しておきましょう。

封筒には、招待状に加え、出欠確認用の返信ハガキ、結婚式場の地図、会場までの航空券や切符などを同封します。その他、服装についてや、アレルギーについての確認など、必要に応じて、手紙を用意するようにしましょう。

友人などへ、スピーチや余興をお願いする場合は、電話で承諾を得た上で、引き受けてくれたことへのお礼をメッセージカードなどに書き、同封しておくと、相手へ良い印象が与えられます。

すべてが揃ったら最後にもう一度忘れ物が無いかを確認し、封入します。この時、封筒の表面と、招待状の表面が同じ向きになるようにして入れましょう。手渡しの場合は、封筒をシールのみで留める場合が多いため、封筒の裏面と招待状の表面を合わせ、開けた瞬間招待状の表が出てくるようにします。

<招待状の返事が来ない場合>

招待状へ返信の期限を記したにも関わらず、出欠のハガキが届かない場合、返信日から5日ほど待った上で、電話連絡をしてみましょう。仕事などが忙しく、返信期限を忘れてしまったことによるものなら良いのですが、場合によっては出欠の目途が立っていないこともあります。

このような事態になってしまった時は、出欠の可否が判明する日が分かっている場合は、その日まで答えを待ってもらえるか、結婚式場と相談しましょう。「いつ返事ができるか分からない」という場合は、式場へ人数変更ができる期限を確認し、その日までに連絡を貰えるよう、お願いしておきます。

こちらからは聞きづらい場面ですので、親戚関係で連絡が滞っている場合は、親から連絡を行った方がスムーズでしょう。いずれの場合も、「返信がまだ届いておらず、郵便事故に巻き込まれたのではないかと心配で……」といった、相手を責めない言葉を使うようにしましょう。

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