子どもの結婚!披露宴での親の役割、知っておくべき披露宴の流れ、挨拶回りお酌回りなど

結婚式という大事なイベントが無事終了すると、親子ともに気が抜けてしまいがちです。

しかし、披露宴にはより多くのゲストが訪れるため、親の挨拶や気配りが強く求められるでしょう。披露宴を無事収めることが、結婚式の成功とも言えます。

子どもも招待客も、笑顔で終えられるよう、親が行うべき仕事や親の役割を確認しておきましょう。

披露宴前に行うべき親の役割や注意点をチェック

披露宴の当日は、挙式を終えたタイミングを待たずして、披露宴から参加するゲストが会場へと到着し始めます。挙式の際に挨拶ができていないゲストや、披露宴からの参加のゲストへ、まずはお礼の挨拶を行うのが親の重要な仕事です。

主賓や大切な招待客が披露宴から参加する場合、いち早く挨拶を行う必要があります。ゲストによっては受付後、控室へ立ち寄らず、そのまま会場へ向かうケースも考えられるため、受付の人間に、主要な来客のリストを渡すなどし、到着次第、両親へ声をかけてもらうよう依頼しておきましょう。

披露宴が始まるまでの間、招待客へ細やかな心配りを行うのも、大切な親の役割です。子どもの友人や相手の親戚など、顔を知らない相手であっても、ウェルカムドリンクを勧めるなどの方法で、こちらから声をかけるようにしましょう。

一人で参加してくれているゲストへも、居心地よく過ごせるよう配慮すると、子どもたちが嬉しい気持ちになれます。人付き合いが苦手、という両親の場合も、親側から挨拶を行い、笑顔でいることを心がけることで、話し上手でなくても相手へ良い印象を与えられます。

その場の雰囲気を良くするのは親の仕事ですが、会話の糸口が見つからないからといって、家族や子どもの品格を下げてしまうような言葉を使わないよう注意します。時間に追われてしまいがちな場面ですが、慌てた態度を見せたり、会場内を走ったりしてしまうことなく、礼節弁えた態度で過ごすようにしましょう。

また、親を訪ねてくる招待客や会場スタッフがいつ来ても困らないよう、「所在をはっきりしておく」「席を離れる場合は一言告げておく」といった行動も大切です。披露宴が終わるまでは何が起こるか分かりません。両親二人とも、控室から席を外してしまわないよう気を付けることで、万が一の事態を防ぐことができます。

親から招待客へ行う挨拶回りお酌回り例文

招待客への挨拶回りお酌回りには、ある程度決まった例文があります。当日緊張してしまったり、会話が苦手だったり、という両親の場合は、当日までに例文を練習し、自然な形で話しかけられるようにしておきましょう。親戚関係は、両家で写真を交換するなどして、事前に顔と名前を把握しておくと安心です。

また、当日は、多くの招待客へ挨拶を行う必要があるため、一人と話し込んでしまわず、さっと切り上げるという意識を持っておくと、スムーズに運びます。

親戚や親の友人知人への挨拶例文

今日はご多用中にもかかわらず、ご列席くださりありがとうございます。息子(娘)へ大変すばらしいお相手が見つかり、結婚の運びとなりました。今後ともよろしくお願いいたします。

主賓への挨拶例文(主賓が子どもの上司や先生などの場合)
本日は、お忙しい中ご出席いただき、ありがとうございます。息子(娘)が大変お世話になり、ありがたく思っております。主賓としてご列席頂けたこと、心より喜んでおります。これから先も、よろしくお願い申し上げます。

子どもの友人や同僚への挨拶例文
今日はご出席いただき、ありがとうございます。息子(娘)が日ごろから大変お世話になっております。これらも、どうぞよろしくお願いします。

初対面である招待客への挨拶例文
本日は、新郎新婦のために足をお運び下さり、誠にありがとうございます。〇〇の父(母)、〇〇と申します。これを機に、是非お近づきになれればと願っております。今後とも、よろしくお願いいたします。

一般的な披露宴の流れと注意点をチェック

招待客への挨拶が済み、披露宴がスタートしてからは、結婚式場のスタッフや司会者へ進行を任せることになります。要所で、両親の役割が待っているため、全体の流れを把握しながら、親の役割を遂行しましょう。

朝から忙しく、疲労が出がちな場面ですが、最後までしっかりと親の務めを果たせるよう、勧められてもお酒の飲み過ぎには気をつけ、見送りまで冷静な状態を保つようにします。

一般的な披露宴の流れ

1:ゲスト入場

招待客が会場へと入場します。新郎新婦とともに両親も会場入り口に立ち、ゲストへ挨拶を行いましょう。進行を妨げないよう、挨拶は短い言葉で構いません。すべての招待客へ、来て頂いたお礼の気持ちを込めて、声をかけます。入口に近い方から、新郎の両親、媒酌人、新郎新婦、新婦の両親の順に並びましょう。挨拶が終わったら両親は着席します。

2:新郎新婦入場

新郎新婦が入場します。入場の音楽とともに、式場スタッフの案内で子どもたちが席へ向かいます。媒酌人がいる場合は、媒酌人、新郎、新婦、媒酌人婦人の順、媒酌人がいない場合は、新郎、新婦の順に入場するのが一般的です。ゲスト、両親ともに着席で迎えましょう。

3:開宴挨拶

司会者が、披露宴の開式を告げます。両親は着席で見守ります。

4:媒酌人挨拶(新郎新婦紹介)

媒酌人がいる場合は、媒酌人が挨拶を行います。無事に挙式が執り行われた報告や、両親の紹介、子どもたちのプロフィールや出会ったきっかけ、結婚へ至った理由などが紹介されます。媒酌人がいない場合は、代わりに司会者が新郎新婦を紹介します。紹介の間、新郎新婦、両親は起立し静かに耳を傾けましょう。この後、新郎がウェルカムスピーチを行う場合もあります。

5:主賓挨拶

主賓が挨拶を行います。新郎の主賓が先に挨拶を述べ、次に新婦の主賓が挨拶を行います。新郎新婦、両親は起立で拝聴しましょう。「座ってください」と言われた場合は、着席して構いません。祝辞を頂いたら、両親から感謝の気持ちを込め、主賓へ一礼しましょう。

6:乾杯

全員起立で乾杯をします。音頭は主賓の次に大切な賓客が行う例が多いでしょう。簡単な挨拶とともに、乾杯の声に合わせてグラスを掲げます。両親は乾杯後、音頭をとって頂いた賓客へ一礼を行います。

7:ウェディングケーキ入刀

用意されたウェディングケーキに、新郎へ新婦が手を添える形でナイフを入れます。「一生食べるのに困らないように」「一生美味しい食事を作ります」という気持ちを込めて、一口ずつケーキを食べさせ合う「ファーストバイト」が行われる場合もあります。

8:歓談・食事

歓談を交えた会食が始まります。新郎新婦がお色直しを行う場合は、このタイミングを利用するケースが多いでしょう。親がお色直しの場へエスコートする演出を行う場合もあります。
子どもたちが中座したら、両親は飲み物を持ち、各テーブルに挨拶へ回ります。順番は主賓から行うのが基本です。

子どもの友人や同僚などへは、一人一人ではなく、テーブルごとにまとめて簡単な挨拶にしても構いません。仲の良い相手だからと言って、子どもの普段の様子をあれこれ尋ねたり、子どもが恥ずかしがるような昔話をしたりはせず、当たり障りのない言葉を選びましょう。

選んだメニューがフランス料理の場合は、席を立つとマナー違反になってしまいます。そのため、ゲストの大半が食事を終えたタイミングを見計らい、親の挨拶を行うようにしましょう。

9:祝電紹介

新郎新婦がお色直しをしているタイミングを利用して、事前に両親などが司会者へ預けた祝電が、司会者により披露されます。

10:新郎新婦再入場

お色直しを終えた子どもたちが再入場します。

11:キャンドルサービス・フォトサービス

再入場の流れで、キャンドルサービスを行うケースが披露宴では多くみられます。子どもたちが各テーブルを回り、キャンドルサービスやフォトサービス、ギフトのプレゼントなど思い思いの演出を楽しみます。両親は着席で見守ります。

12:招待客スピーチ・余興

新郎側の招待客、新婦側の招待客が順に、お祝いのスピーチを行います。その後、友人などによる歌や踊りなどの華やかな余興が行われます。新郎側、新婦側、それぞれ一組ずつ余興を行うケースが多いでしょう。このスピーチや余興中は挨拶回りを行わず、親も一緒に楽しむようにします。

13:親への感謝の言葉・花束贈呈

子どもたちから親へ、花束を贈呈したり、新婦から両親へ手紙を読んだりします。子どもたちが起立し、両親の元へ向かいますので、下座に立って出迎えましょう。子どもたちが用意したオリジナルのサプライズ演出が用意されている場合もあります。恥ずかしいかもしれませんが、子どもたちが親のためを思って準備してくれたプレゼントですので、意向や流れに、できるだけ合わせると良いでしょう。

14:親の挨拶

親が一番メインとなる場面です。多くの場合は、新郎の父親が挨拶を述べます。新婦の父親も続くケース、新郎が続くケースなどもあるため、事前にきちんと打ち合わせを行っておきましょう。

15:閉会挨拶

司会者が披露宴の終宴を告げます。

16:新郎新婦退場

エンディングソングやエンディングムービーが流れる中、新郎新婦が退場します。この後、ゲストのお見送りがあるため、退場後速やかに両親も会場の外へ退出し、お見送りの準備を行いましょう。

17:招待客退場・お見送り

招待客が退場します。新郎新婦と両親は入場時と同じ並びで、ゲストを見送りましょう。このとき、プチギフトを渡しながら一声かけるのが一般的です。募る思いはありますが、渋滞にならないよう簡潔に挨拶しましょう。主賓、乾杯の音頭をとってもらった賓客などには、より丁重にお礼を述べましょう。

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