子どもの結婚!結婚式・披露宴での料理・席次の選び方、決め方~親の準備・心得

披露宴のメインは、やはり食事です。普段目にすることの少ない、豪華な料理を楽しみに、披露宴へ列席する招待客も少なくありません。

美味しい食事を楽しむためには、料理の質や一緒に食べる相手も重要ですから、料理・席次選びには親も関わり、招待客が気持ちよく過ごせる場を提供できるように配慮しましょう。

披露宴で人気の料理をチェック!

親世代ではフランス料理や日本料理が多かった婚礼料理ですが、現在ではカジュアルなレストランウェディングなども増え、イタリア料理や中華料理を選択する新郎新婦も増えています。多様化する披露宴メニューの中から、親子ともに納得のできるメニューを選ぶようにしましょう。

<フランス料理>

全体の5割を占めるほど、現代の結婚式で一番人気となっているのがフランス料理です。披露宴と言う特別な場を、高級食材で格上げできたり、華やかな盛り付けで演出してくれたりする点で、多く選ばれています。結婚式場やホテルなど、取り扱っている披露宴会場が多いと言う点も、選ばれているポイントです。

<和洋折衷>

全体の3割程度が選んでいる和洋折衷料理は、フランス料理と日本料理の良いとこ取りができるメニューで人気があります。お箸で食べられるため、テーブルマナーに自信がない若い世代からの支持が厚く、あっさりした食事を好む年配客からも好評です。和洋だけでなく、和洋中から好きなメニューを選べる式場もあります。

<日本料理>

神前式など、和装での挙式にぴったりなのが日本料理です。選んでいるのは全体の1割弱程度ですが、縁起の良い食材が多いことや、落ち着いた雰囲気が生まれることもあり、根強い人気があります。特に年配の招待客から好まれるため、友人よりも、親戚がメインの結婚式に向いているでしょう。

<中華料理>

全体の1割弱がオーダーしている中華料理は、華やかさもあり、お祝いの場にぴったりです。大皿料理を取り分けるスタイルのため、カジュアルな披露宴にも向いています。中華が苦手……という人間は少ないため、味で満足して貰いたい時にも、オススメの料理です。

<イタリア料理>

主にレストランウェディングでオーダーされることの多いイタリア料理は、高級感の中にも気軽さを演出することができるため、自然と招待客の会話が弾むでしょう。高級食材をふんだんに使ったイタリア料理は、フランス料理に負けない華やかさで、ゲストの舌を満足させてくれます。

<ビュッフェ料理>

自由に席の移動ができるビュッフェスタイルも、若者の披露宴では人気があります。好きなものを好きなだけ食べられるため、満足度の高い食事の場となるでしょう。人の動きがあまりに多いと、披露宴の進行に影響を与える場合もあるため、ダラダラしてしまわないよう、進行に配慮します。

料理は試食後に決めるパターンが主流

披露宴の料理は、試食を行ってから決めるパターンが主流となっています。当日、料理をみてがっかり……といった残念な結果を招かないためにも、結婚式場選びを始めるタイミングで、ブライダルフェアなどへ参加し、実際に味を確かめておきましょう。

「料理が決め手となり、式場を決定した」
という例も非常に多く、結婚式場にとっても、試食会は顧客を掴むために、重要な手段となっています。

婚礼料理の試食は、主に予約制のため、気になっている会場があれば、計画的に回る必要があります。また、無料の試食会もありますが、ほとんどは有料となるため、親が一緒に参加し、費用を負担してあげるのも良いでしょう。

3,000円程度のミニコースから、実際の半額程度でフルコースを試食できるものなど、式場によって価格が異なりますが、費用が高い試食会の方が、当日に近い状態を確かめられるメニューが多いため、試食代を必要経費として、あらかじめ準備しておくと安心です。

試食会では、味だけでなく、盛り付けや彩り、料理のボリューム、高級感、品数、食器のセンス、季節に合った素材が使われているか、など、細かい点をチェックします。後から比較検討しやすいように、事前にチェック項目をまとめておくと、スムーズに比較検討できるでしょう。

招待客の年代や好みも考慮しよう

婚礼料理選びでは、招待客の年代や好みを考慮する必要があります。膝や腰が痛むような年配客にとって、何度も席を立つビュッフェスタイルは辛いものですし、若者ばかりの披露宴での本格フランス料理では、敷居が高くなってしまう場合もあります。

招待客に満足してもらうためには、
「年配者と共にフランス料理を楽しみたいから、和洋折衷にする」
「子連れの招待客には、子ども用のメニューを用意する」
「立食形式だけれど年配者用にテーブルと椅子を用意しておく」
「年配者向けの日本料理の中に、若者が好むメニューを加えておく」
といった細やかな気遣いが求められるでしょう。事前にアレルギーの有無を確認し、アレルギーを持っている招待客には、それに対応したメニューを用意する必要もあります。

また、座っての食事では席の移動ができないため、食事の終わりにケーキカットなどの写真撮影タイムを設ける、デザートビュッフェやバーカウンターを用意し、足を運んでもらう、といったスタイルにすると、遠くの席の招待客とも交流ができるため、喜ばれるでしょう。

披露宴料理の相場金額とは

披露宴の費用の中でも、料理が占める割合は大きなものです。そのため「できるだけ価格を抑えたい……」と考える新郎新婦もいますが、ここで節約してしまうと、「ご祝儀だけで結婚式を挙げようとしている」「ゲストをもてなそうという気持ちが感じられない」といった、不満を招く場合もあるため、親の方から予算や相場についてアドバイスしてあげると良いでしょう。

相場は、地域によって差がありますが、全国平均では15,000円~20,000円程度の予算となるケースがほとんどです。また、披露宴では食事だけでなく、飲み物の用意も必要です。ウェルカムドリンクだけでも一人1,000円程度必要となるため、お酒を飲む人が多い場合は、フリードリンク制にしておくと、思いがけない予算オーバーを防ぐことができます。

披露宴の席次は両家の親の確認が必須

披露宴の席次は、料理などを決めてからのスタートで構いません。とはいえ、あまりにのんびりし過ぎてしまうと、ギリギリになって慌てることになるため、招待客が絞り込まれた時点で、席次について親から声かけしてあげましょう。

両親が下座へ座ることや新郎新婦に一番近い席が上座になる点、親族のみの場合のルールなど、子どもにとって知らないマナーが多い部分ですから、親のアドバイスが役に立つ場面です。

披露宴を円卓で行うのか、長テーブルで行うのか、によっても席次が変わるため、できれば両家顔合わせの上、地域の慣習なども考慮しながら、決定していくと間違いありません。会社内での順位のつけ方は、肩書などによって変わる場合もあるため、直接上司へ確認しておくと、思わぬトラブルを防ぐことができます。

<丸テーブルの場合の席次>

丸テーブルの場合、新郎新婦に一番近いテーブルが上座となります。新郎新婦側で別れてテーブが置かれているケースと、二人の目の前である中央に置かれている場合の二通りがあるため、より近くで見守ってもらいたい場合は、中央スタイルで、招待客に余計な気を使わせないよう、新郎側、新婦側で席を分けていないなら、正面が空いているスタイルにしましょう。

新郎側、新婦側の主賓がもっとも前、それに続いて恩師や上司など目上の人、会社の先輩、同僚、友人といった順番で、席を決定していきます。両親は末席へ座るようにしましょう。父と母では、父の方が上の順位になります。

主賓が座る最上席となる丸テーブルの次は、その隣の丸テーブル、という形で一列目から埋めていき、二列目、三列目のテーブルがある場合は、同じように新郎新婦に近いテーブルから、席次を決めていくのが一般的です。

<長テーブルの場合の席次>

長テーブルの場合、新郎新婦の前に、I型の長テーブルがいくつか置かれます。20人以上が座れるようなタイプもあり、新郎新婦に一番近い席が主賓、その向かい側が2番目に順位の高い人、という形で、右の次は左、その次は右というように、前から後ろへ席を埋めていきましょう。

長テーブルすべてが埋まったら、隣のテーブルも同じように前から席を決めていきます。長テーブルでの席次も、上座に座る順番は、主賓、恩師や上司など目上の人間、会社の先輩、同僚、友人、父、母といった順番になるケースが多いでしょう。

仮に20人用の長テーブルだった場合、新郎新婦から一番遠くなってしまう19番目や20番目の順位の人間より、21番目、22番目の人間の方が前の席になるため、子どもが不安になるようなケースがあります。そんな時には、親が一緒に確認しながら、このスタイルが長テーブルの一般的マナーであることを、教えてあげるようにしましょう。

会話の弾む顔合わせを意識しよう

席次の決め方には細かいルールがありますが、仲の悪い親族がいる場合などは、一般的なルールではなく例外を適用します。お酒の入ることも多い披露宴では、仲の悪い人間同士が、普段以上にその場の雰囲気を壊してしまう事態も、考えられるからです。

事前に犬猿の仲であることが分かっている人間がいる場合は、一般的な席次ではなく、不自然でない程度に距離を離してあげるようにしましょう。この点は、特に親が注意を払い、確認しておきたい事項です。

友人関係など、一人で列席している招待客にも、細やかな気遣いが必要です。同じテーブルに近い年代や、同じ性別、趣味が近い、といった招待客を配置することで、初対面の相手ばかりであっても、打ち解けやすくなります。

子連れの招待客や、身体に不自由のある招待客なども、個別に席次を考える対象です。子連れの場合は、すぐに席を外れられるよう入り口の近くにする、車いすの招待客は移動が楽な席を選ぶ、といった配慮を行うことで、気持ちよく参加できるでしょう。

席次表への気配りで招待客の印象をアップ

席次が決定したら、席次表を作成していきましょう。結婚式場でオーダーすることもできますが、最近は手作りしたり、オリジナルデザインで注文したり、といった、オシャレな席次表も多く見かけます。子どもたちの希望を聞いた上で、親戚や年長者に失礼の無い仕上がりになっているかを、親が確認しておきましょう。

席次表には、名前だけでなく肩書きを記載するため、主賓の会社名を省略していないか、役職や部署名に間違いはないか、といった点など、厳しいチェックを行う必要もあります。

肩書のない友人などには、招待客がくすっと笑えるような、ユーモアのある一言を添える例も多いでしょう。「〇〇大学準ミス」「育児が生きがい」「3年連続学級委員」「テニスの王子様」「若手起業家!」など、相手に合わせた一言を用意することで、会話を弾ませるきっかけになります。

友人の肩書は、子どもたちにある程度は任せて良いですが、いくら仲が良い相手でも、悪意を感じられる言葉や、相手を否定するような言葉、披露宴にはそぐわない表現になっている場合は、親から注意を促してあげましょう。

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